本記事では、前回の記事で取り上げたプレミアリーグ2024決勝戦より、Boening選手とKo Pin Yi選手のそれぞれのスーパーショットを取り上げたいと思います。
二人の特徴を簡単に述べておくと、Boening選手はベテラン選手でショット正確性が高いプレイヤーです。
Ko Pin Yi選手は台湾選手独自のゆったりとしたフォームで非常にシュート力の高い選手です。なお、Ko Pin Yi選手は3兄弟で全員プロ選手です。Ko Brothersというので世界的にも有名です。
ただ、申し訳ありません、今回は試合のセット数も少なかったこともあり、Boening選手がほぼほぼ対象です。Ko選手もすごい選手なので、今後取り上げたいと思います。
では、スーパーショットのご紹介です!!!
🎱 スーパーショット
空クッションセーフティ
まずはKo選手の空クッションセーフティです。
空クッションから当てるのは、クッションからの距離が近いのでわかりますが、7番にくっつけるように当てる位置を正確にしなければならないのと、力加減が絶妙ですね!!!
見事なショットです!!
カーブ空クッションショット
お次はBoening選手のカーブバンクショットです。
カーブは立体的に球の右上か左上を撞いて、弧を描くように手球を移動させるテクニックです。
撞く位置によってカーブする量や距離が変わるため、正確に狙うのはかなりの練習が必要になります。
また、今回のショットは当てるだけではなく、空クッション後にサイドポケットに入れる高度な技術です。
こういったすごいショットを大会で発揮できるのは、百戦錬磨のBoening選手だからできることですね!
ロングジャンプショット
配置的に中間に7番があり、2番はかなり遠い位置に存在しています。
この配置ではジャンプ後に7番を超えて、さらに2番に正確に当てなければならないため、かなり高い技術が求められます。
素振りから見て欲しいのですが、静止画かと思うくらいジャンプの構えが止まっている時が見れると思います。どのような体制でも正確なショットをするためのフォームが固められている証拠ですね。
Boening選手の凄さは色々なショットの正確性が高いところですね!
出しの選択肢!
続いては出しの選択肢が秀逸な場面をご紹介します。
6番→7番の出しで振り(次の的球に向けて、手球がコントロールしやすい角度に調整すること)を失敗してしまい、7番はシュートもありますが、8番へ出すのに迷ってしまいます。
(私ならバンクショットを選択してしまうかも、、、)
サイドへの薄いショットですが、その後の球の動きを読み、テーブルセンター付近まで持っていけるのは流石ですね!
なお、出しに迷ったときはテーブルセンターに持っていけば、手球と的球をテーブルの半分以内に配置した状態にできるので、この力加減は練習する必要がありますね!
正確な90度分離!
続いては地味ですが、clutch momentと同じく90度分離でとてもいいショットです。
2番から3番に出すためにはかなり細いですが、5番と7番の間を通す必要があり、そのコースはあるのですが、より近づけるには正確に90度分離を理解していないとできません。
Boening選手は当たり前のことを確実にこなせるので、勝率が高い選手なのでしょうね!
腹切りバンク&2クッションあて
続いては腹切りバンクとその後のクッションからの当てです。
ブレイク後の配置で2番が長クッションにくっついていて、シュートが難しいところですが、
これを見事に腹切りバンク(2番のクッションと引っ付いていない側に当てて手球が通り過ぎた後に的球を逆方向に向かわせるようなショット、、、文章だと難しいので、2番のシュートが腹切りというと覚えていただければと笑)でポケットしました。
ただし、手球がコーナーポケットの角に当たってしまい、不運にも9番でピッタリ隠れてしまいます。
これをBoening選手は正確に2クッションで当てに行きました。
こういったリカバリショットの正確性が高いところもBoening選手の良いところです!
スーパージャンプショット
最後のショットになります。
ただし、このショットですが、どうなっているかが私では解説できません💦
3番へ直接シュートがなく、4番が手球に近いので普通にジャンプショットできない、、、と思っていたのですが、Boening選手の選択はジャンプショットでした。
ですが、構えが3番に当たらないようなところに構えていて、最後のショットの時のみキューを3番方向に急激に変えるというショットでした。
このショットは全然わからないですが、そういう方法があることを知れました。
JPAではジャンプショットはないですが、原理についてはA級の方に聞いてみようと思います🎵
まとめ
今回はプレミアリーグ2024決勝戦のスーパーショットについてご紹介しました。
Ko選手は1球のみでしたが、正確さの求められるショットを見事に決めていました!Ko選手などの台湾選手はフォームストロークが独特で力強さを感じないにも関わらず正確にパワーのあるショットができていますね。またスーパーショットが少ないのは、それだけリカバリをしないでも取り切れる実力を持っているということだと思います!!!
Boening選手はどのようなショットを選択しても全てレベルの高いショットにしてくれていて、ビリヤードの技術は本当に奥が深いのだなと実感させてくれます。
Boening選手のプレースタイルについて、こちらの記事で解説しています。
気になることや「このショットも解説して!」というリクエストがあれば、X(@position_taro)までお気軽にどうぞ!